2004年9月08日/読売新聞:今泉ドリーム


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メディア掲載情報

2004年9月08日/読売新聞:今泉ドリーム




今泉ドリーム
天神の隣町から-3-

見込み客がある、と思った。開業アドバイザー福泉礼二(54)の直感だった。
引き合わせた百戦練磨の不動産業者を前に、松永桂治(26)はよどみなく店のイメージを語った。
「広さは八-十五坪。家賃は坪1万-1万5000円」
一昨年十月、福岡市・今泉。店舗に使えるマンション物件をチェックする松永は、夢破れていった若者たちとは違っていた。
場所・広さ・家賃・資金繰り・・・・。業者の矢継ぎ早の質問にも動じない知識と気迫があった。
福泉は開業相談から店舗設計・施工まで請け負う「リード・クリエーション」(福岡市南区柳河内)社長。今泉や大名、天神の繁盛店を数多く手掛け、二年前から週末に開いている「開業勉強会」は、数ヶ月先まで予約が入っている。松永も”卒業生”の一人だった。

◆挑戦者支える”先輩”
勉強会は一グループ三、四人の少人数制。教材は福泉が手作りした本「プロが教える後悔しない店づくり」(A5版四十九ページ)だ。資金調達法、店舗の探し方、税理士との付き合い方-。「誰も教えてくれない」実践的な内容が詰まっている。
店の経営者をはじめ税理士、経営コンサルタントら勉強会のOBは約六十人。大半は福泉が主催する異業種交流団体に参加している。このネットワークが福泉の財産でもあり、開業する挑戦者たちの支えだ。
八月末。勉強会と団体のメンバー五人が福泉を囲んで情報交換していた。
福岡市南区に四月、夫婦で焼き鳥屋を開いた山口恵子(30)は、福泉の勧めで毎月発行しているニュースレターを持参した。
「店の思いも伝わるし、お客様との会話も弾む」。笑顔に手応えが表れていた。

◆若い経験と仲間が財産
古着屋の開店を決めた松永も経営のノウハウを学びたい一心で通った。
店は大学時代の親友と共同経営する計画だった。「開店資金を折半できるし、知恵も友人と二倍になる」と考えたからだ。
だが、福泉ははねつけるよう言った。「やめた方がいい」。そして、苦い経験を語り始めた。
福泉は内装工事会社の倒産を機に、三十五歳で友人と設計、施工業を始めた。五年目の年商は3億円。だが、もうかるにつれ、経営方針が食い違うようになった。九年目にたもとを分かち、独立した。
顧客は、主に施工を担当していた友人の方に流れた。福泉は「家族を抱え、食うにも困った」。開業相談が軌道に乗り、黒字に転じるまで三年かかった。
悩んだ末、松永は一人で開業する道を選んだ。「悔いを残したくない。自分の力で走り始めよう」

昨年二月一日深夜。古着屋「RAD(ラッド)」の初日を終えた松永を祝うささやかなパーティーが開かれた。焼き肉を囲み、買い付けのノウハウを教えた今村豊(33)らの話が弾んだ。
客の評判も、売り上げも上々のスタートだった。「ありがとう」。松永は短い言葉に感謝の気持ちを込めた。
前日から徹夜の体に、ビールが効いた。テーブルに顔を伏せて眠り込んだ。
夢の始まり。不安さえも心地よかった。


(文中敬称略)

文 平木 和頼

写真 中司 雅信

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